波止場のひとり舞台2024
星の王子さま
サン・テグジュペリの原作による
子どもたちと
大人になった子どもたちへ
若葉町ウォーフの大きなテーブルの上の小さな砂漠に
小さな王子さまがやってきた
誰でも知っていたはずなのに
もしかしたら誰も知らなかった物語
ひとりぼっちだから ひとりぼっちじゃない!
ほぼ40年前(正確には39年前)に、ミュージカル『星の王子さま』を上演しました。出演は吉田日出子さん(王子さま)、加藤健一さん(飛行士、そのほか)、朝比奈尚行さん(蛇)、音楽・服部克久さん、振付・謝 珠栄さん、照明・吉井澄夫さんと、いま振り返ってみてもとても贅沢な座組でした。うれしいことに評判もよく、上演の翌年にも再演された、思い出深い作品のひとつです。
去年の6月に長年たずさわってきた東京杉並区の公共劇場座・高円寺を離れて、あらたな拠点となったWAKABACHO WHARFのレパートリーとして、久しぶりに原作を読み返しながら、40年前には気付かなかったこの作品の面白さにたくさん出会いました。
出演と人形製作の大木実奈さん(演劇ユニットnoyR)、演出助手として参加してくれた中村大地さん(屋根裏ハイツ)の三人で、砂の上に残された小さな王子さまのあたらしい足跡を探す毎日がつづいています。
もしも足跡が見つかったら、見つかった足跡を消さないように用心しながら、そのあとをゆっくりゆっくりとたどって行きたいと思っています。
佐藤 信